収録日:2021年11月17日
動画:「315系投入でJR東海在来線はこう変わります!!」
皆様、やっとかめしております。
本日、JR東海の方からプレスリリースとして、22年ぶりに導入される新型電車、315系に関する発表がありました。
その中で分かった大きな変化が下記3つです
・315系運転開始は2022(令和4)年3月5日
・2023年度中に中央西線 名古屋~中津川間は315系に統一
・211系0番台は2022年3月に運行終了
これらが何を意味するのかということを順に私の考察も交えてお話して行きます。
315系運転開始は令和4年の3月5日
これが今回のプレスリリースの目玉の情報です。
ダイヤ改正が通常期は3月の第2週の土曜日くらいにありますので、ダイヤ改正に合わせて315系を投入するのかと思っていたら、どうやら第2週の土曜日より1週間早い、3月5日になるとのことです。
3月の中旬ということで、形式名315系にちなんで3月15日デビューというのも面白くてありかなと思ったのですが、さすがにそうはなりませんでした。
そして、3月5日デビューという情報からは2つの可能性が考えられます。
1つ目は、もしかすると来春のダイヤ改正は第2週ではなく、第1週に行なわれるという可能性
2つめ目その逆で、単純にダイヤ改正の1週間前に投入しておいて、ダイヤ改正までの1週間、念入りに調整するという可能性
この2つが挙げられます。
結果としては第2土曜日の3/12にダイヤ改正が行われました。
通常春のダイヤ改正は3月の第2週の土曜日に行なわれますが、年によっては例外もあります。
直近だと、北海道新幹線が営業開始した2016年はなるべく雪が少ない時期にということで、3月の第4土曜日に実施されています。
そのように次のダイヤ改正が、第1土曜日に行なわれる可能性も0ではないということが予想出来るのです。
(補足)
2011年にデビューしたE5系は、JR東日本管内の通常のダイヤ改正が行われる予定だった3月12日の前週である3月5日(第1土曜日)にダイヤ改正を行って「はやぶさ」号用の車両としてデビューしました。
なお、JR東日本管内のダイヤ改正は東日本大震災の影響で4月9日に延期されました。
また、東海道新幹線の定期のぞみ・ひかりがN700Aに統一された2017年は3月4日に実施されました。
しかしながら、とりわけ第1土曜日に実施する理由もないように思えますので、正直私は後者の、単純にダイヤ改正1週間前に投入だけしておいて、調整期間を設けるという可能性の方が高いと考えています。
安全には万全を期すJR東海ならそうする可能性も高いのではないでしょうか。
いずれにせよ、2022年のダイヤ改正は、東日本をはじめ減便や廃止など、あまり良い変化がない中で、JR東海22年振りの新型電車投入という華を飾れることにはなるのではないでしょうか。
313系の営業運転デビューは1999年(中央線は5月6日、東海道線は7月12日)だったとのことですが、この時は暫定的に運用を置き換えて、同年12月4日に実施されたダイヤ改正で本格的に置き換えられたとのことです。
現在中央西線では313系を筆頭に様々な列車が走っておりまして、かなり多様性を育んでいるのですが、これが2023(令和5)年度中には315系ただひとつに統一されるというのですからこれは驚きです。
211系:5000番台
313系:0番台、1100番台、1300番台、1600番台、1700番台、8000番台
多種多様な形式が3編成連なって10両編成を作るという異様な光景も、もうじき見納めになるということになるのです。
また、中央西線では、現在東海地方の在来線で唯一かつ最長となる10両編成が運行されているわけですが、これに関しても廃止となることが伺えます。
というのも、315系は過去のプレスリリースによると8両編成と4両編成が製造されることが発表されています。
この2つを組み合わせても、10両編成という編成は作ることができないのです。
それならば、今までより長い12両編成を中央西線に投入すればいいじゃないというマリーアントワネット的な発想も浮かびますが、残念ながら中央西線では勝川など12両編成に対応していない駅があるため、12両編成が入るという可能性も考えにくいのです。
315系の最初の編成が製造工場から出場した際のレポート記事で観察した際に「電気連結器が付いていない」という気付きがありました。
電気連結器が無い場合はブレーキ管などを接続する必要があり、アナログな手順になることから緊急時以外に連結されていることは想定されていないということになります。
4両編成はどうなるか分かりませんが、電気連結器があることを前提にした場合でも12両編成を用意するためには4両を3編成繋げる必要があることから非常に効率が悪いので、この点からも12両編成が運転される可能性は少ないのではないでしょうか。
電気連結器が付いていないというレポート記事の箇所についてはこちらのリンクからもアクセスできますので、よかったらこちらも是非ご確認ください!
「[後編]JR東海22年ぶりの新型電車"315系"を 深夜から朝まで追いました。【車内解説】」
私のこれまでの予想として、313系の2両編成を残し、ラッシュ時には315系8両と313系2両でこれまで通り10両編成を運行するという個人的な予想を立てていたのですが、残念ながらそうはならないようです。
東海地区で唯一かつ最長の10両編成はこれにて姿を消すことになるのです。
また、現在、中津川から塩尻・長野方面の中央西線では、普通列車は基本的にワンマン運転に対応した313系1300番台で運行することになっています。
その車両の送り込み回送をかねて、中央西線名古屋~中津川間の通勤列車として、ワンマン対応の313系1300番台を含む編成が営業運転をすることがあるのですが、今後もし315系に統一するのであればそれが営業しないただの回送として運行されるのか、はたまた別の企みがあるのか、気になるものです。
また、現在早朝に運行されている始発列車の神領発松本ゆきや、平日朝ラッシュ限定となっている中央本線と東海道線の岐阜方面を直通する列車(多治見発岐阜行き普通電車・高蔵寺発岐阜行き快速電車)の動向も気になります。
結果として、3/12のダイヤ改正で神領発松本行きも中央線からの東海道線直通列車も廃止となりました。
さらに、一部の鉄道ファンからは「銭取られるライナー」のニックネームで親しまれている、「セントラルライナー」(2013年廃止)向けに導入された313系8000番台もこれにて中央線から他の線区に移動することとなります。
名古屋~瑞浪間を313系8000番台で運転されているホームライナー瑞浪の廃止も予想されます。
ホームライナーについては383系電車による「ホームライナー瑞浪」へと全便統一されました。
現在、JR東海では2編成8両だけ国鉄時代に作られた211系0番台が存在しますが、これがいよいよ姿を消すことになるということです。
これに関しては今までも多く噂されてきたことなので、正直やはりそう来たかと思う方も多いと思います。
しかし一方で、211系0番台の2編成は2021年に入ってから全般検査と呼ばれる、車でいう車検のようなことを終えているのです。
私個人的な予想としては、全般検査にはそれ自体にかなりの経費がかかるので、もうあと2~3年は細々と運行して、減価償却していくのかと思っていたのですが、そうではなくてもう引退させてしまうというのには驚いたというのが率直な感想です。
これにてJR東海から国鉄車が完全に駆逐されるというのは喜ばしいようでもあり、寂しいようでもあります。
315系のデビューを楽しみにすると共に、デビューに伴って置き換え対象となって無くなってしまう、JR東海で唯一の国鉄型車両である211系0番台や通勤型の併結による10両編成をそれまでに満喫しておきたいという気持ちを新たにして、今回の動画を終えたいと思います。
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